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Photo by Yusheng Deng on Unsplash
テレビで見た箱根湯本の路地裏。あの風情ある通りを自分たちの足で歩いてみたくなり、5月の新緑の季節に訪れてきました。行列で知られた観光地を横目に、静かなたたずまいの湯宿・ABC-XYZ家へ。若い頃とは違う、心の芯までほぐれる時間が待っていたのです。
散歩番組で見た、あの路地裏へ
テレビの散歩番組で見かけた箱根湯本の路地裏。大人の知性が満ちあふれるあの通りを、いつか自分たちも歩いてみたいと思っていました。5月、新緑の季節に、ついにその機会がやってきました。東京から箱根へ向かう車窓から見える緑の濃さが日に日に増していくのが分かります。湯本駅に着いても、皆さんはメジャーな観光地へ向かいます。でも私たちは、あえて人混みを避けて、あの路地へ向かうことにしたのです。狭い石畳の道を進むと、まるでテレビの世界にそのまま入り込んだような錯覚を覚えます。古い木造の建物が立ち並び、時間が止まったかのような空気が流れています。春の日差しが苔むした石壁に当たって、柔らかく輝いているんです。こんなところが東京から1時間半で到着するなんて。都会の喧騒を忘れ、古都の奥ゆかしさに出会える、それが箱根の裏ワザなのだと気づかされました。
新緑の渓谷に佇む、ABC-XYZ家との出会い
新緑の渓谷に佇む、ABC-XYZ家との出会い。この宿の存在を知ったのは、旅好きの友人からの紹介でした。静かな通りの奥まった場所にある、決して目立たない外観。でも一歩中に入ると、渓谷の音が聞こえ、新緑の香りが満ちています。フロントでチェックインする際も、無駄なおしゃべりはなく、お宿の方の心遣いが随所に感じられます。客室に案内されると、窓からは清流が見え、その向こうは山々が重なる。携帯の電波も微かなほど、真の隠れ宿だと実感しました。若い頃に泊まった宿とは違う。ここにあるのは、喧騒を離れた本物の静寂。大人だからこそ、このような場所の価値が分かるような気がします。翌日も、あさってもここにいたいと思わせる空間がそこにはあったのです。
お昼から始まる川べりでの一杯の時間
お昼から始まる川べりでの一杯は、旅の楽しみの大切な一部。ABC-XYZ家には、渓谷を見下ろす露天風呂のそばに、小ぶりな飲食スペースがあります。食事の時間ではなく、ふと思い立った時間帯。新緑に包まれながら、地酒をそっと味わう。氷が冷たく鳴る音も、渓流のせせらぎと一緒になって、心地よい音風景を奏でています。この瞬間、東京での日々の疲れが、本当に一瞬で解けてしまうんです。若い頃の旅のように、名所をむりやり詰め込もうとは思いません。むしろ今回は、意識的に余白を作りました。朝日が当たる時間帯に客室でコーヒーを飲む。読みかけの本を開く。何もしない時間を過ごす。こうした贅沢こそが、本当の旅の醍醐味なのだと、ようやく理解できたような気がします。
温泉三昧で心身をリセットする
温泉三昧で心身をリセットする時間の価値。ABC-XYZ家には、大浴場、露天風呂、貸切の小さな湯小屋と、複数の温泉が用意されています。朝湯、昼間の時間帯、夜中の静寂の中での湯浴み。その時々で異なる表情を見せる温泉に、何度も足を運んでしまいました。温泉の効能というのは、もちろん体の芯を温める話ではなく、疲れた心そのものをほぐしてくれるものなのだと痛感します。家族や友人とは異なる、自分一人の時間を大切にする。その時間の中で、湯に浸かりながら、ふと思い出す懐かしい場面や、大切な人のことを想う。こうした内省的な瞬間こそが、旅を旅たらしめるのではないでしょうか。1泊では本当にもったいない。次は最低でも2泊、できれば3泊の滞在を計画したいと思っているほどです。
無理なく楽しむヒント
この季節の箱根は、晴れた日中と朝夕で気温差が結構あります。薄めの羽織物を1枚、荷物に加えておくと重宝します。歩く距離も、観光地巡りに比べると控えめですから、体力に自信がない方でも無理なく楽しめます。また、宿を決める際は、あえてメジャーな観光地から少し離れた場所にある宿を選ぶのがコツ。そうすることで、本当の静寂に出会えるんです。食事の時間帯も、無理に合わせず、気ままなペースで楽しむことをお勧めします。
大人旅のひとこと
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